国内最大級のハンドメイド販売サイト「minne(ミンネ)」と、ネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」。
どちらもハンドメイド作品を無料で出品できるサービスですが、どちらで売るのが良いのでしょうか?
そもそも、この2つはサービス形態が異なるものですが、ハンドメイド作品の販売を考えている多くの方が悩まれているので、この記事に違いについて詳しく解説いたします。

「minne」とは

サービス名 | minne |
形態 | ハンドメイド販売サイト (ハンドメイドマーケットプレイス) |
初期費用・月額 | 無料 |
販売手数料 | 9.6% |
振込手数料 | 220円 |
「minne(ミンネ)」とは、国内最大級のハンドメイド販売サイト(ハンドメイドマーケットプレイスやハンクラサイトなどとも呼ぶ)です。ほかにもCreema(クリーマ)やiichi(イイチ)などがありますが、それらと比べても認知度・集客力が高いのがminne。

ハンドメイド販売サイトには、たくさんのハンドメイド作家さんが集まります。そこに自分のお店を出店させます。「インターネット上で毎日開催されているフリーマーケット」とイメージすれば分かりやすいと思います。
手数料については『【計算例あり】minneの販売手数料と振込手数料、購入手数料はいくら?』の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はそちらをご参考に。
「BASE」とは

サービス名 | BASE |
形態 | ネットショップ作成サービス |
初期費用・月額 | 無料 |
販売手数料 | 6.6%+40円 (BASEかんたん決済手数料3.6%+40円、 サービス利用料3%) |
振込手数料 | 250円 ※振込申請額2万円未満の場合は別途500円 |
※BASEは有料プランを提供します。
「BASE(ベイス)」は、開設実績4年連続No.1(2021年時点)のネットショップ作成サービスです。ショップ開設数は2022年時点で170万店を突破。

独自のネットショップを1から立ち上げるのは大変ですが、BASEなら基盤はできているので、あとはページの作成やデザインのカスタマイズをするだけ。初心者でも簡単にネットショップが作れるようになっています。
手数料については『BASEの手数料はいくら?意外と知らない4つの手数料』の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はそちらをご参考に。
BASEと並んで人気のサービスと言えば「STORES」もありますね。無料・有料の2プランから選べます。ただ、無料プランはBASEに比べて機能が少なく、有料プラン(月額1,980円)は個人や初心者にはハードルが高いので、ネットショップ作成ならBASEをおすすめします。詳しくは「BASEとSTORESの比較」の記事でご紹介しています。
minneとBASEの違いは?
そもそも、minneとBASEはサービス形態が異なります。

どちらもハンドメイド作品を販売できるサービスですが、minneはハンドメイド販売サイト、BASEはネットショップ作成サービスなので、出店までのステップが異なります。
minneは、自分のハンドメイド作品がすぐに販売できるよう、サイト(自分のショップページ)のページ構成やデザインが決まっています。余計なことはしなくても販売ができるので、作品の出品・販売にだけ集中できます。
一方のBASEでは、サイトのページ構成やデザインから自分でカスタマイズするところからはじまります。作品を出品する前に、ショップ運営に必要なページを作成したり、デザインを整える必要があります。
もちろん、minneでも細かな設定もあるものの、BASEに比べてやることの数は少ないです。
【比較】メリット・デメリット
minneのメリット・デメリット
- 集客力が高い
- 出品までが簡単
- イベントが豊富
- 個人情報を開示しなくても良い
- 配送方法が多彩
- 決済方法が多彩
- ライバルが多い
- 新作や人気作品に埋もれがち
- 競合と比較されやすい
- 手数料が高い
- 入金が遅い
- 少額の売上も自動振込される
※タップで切り替え
minneにはたくさんのハンドメイド作家さんが集まっていますから、利用者が多く、自分の作品を見られるチャンスに恵まれます。その半面、ライバルが多いため、人気作家さんの作品や新作に埋もれやすいデメリットもあります。

リアルでのイベント(例:minneのハンドメイドマーケットや勉強会)も豊富なminneでは、参加することでハンドメイド作家さん同士のつながりを持てるメリットもあります。
また、ハンドメイド販売に特化しているサイトですので、「minne学習帖」といったハンドメイド販売のノウハウが学べるコンテンツが豊富です。
BASEのメリット・デメリット
- 自分のショップを持てる
- ページのカスタマイズが自在
- 競合と比較される心配がない
- 手数料が安い
- 入金が早い
- 集客が難しい
- カスタマイズに時間をとられる
- 少額の振込は事務手数料をとられる
- 個人情報の開示が必要
- 配送・決済方法が少なめ
※タップで切り替え
ネットショップを開設すれば、ライバルの作品と比較されません。minneでは、ページ内にライバルであるほかのハンドメイド作家さんの作品が表示されてしまいます。それを見たお客様は、ライバルの方に流れてしまうかもしれませんね。BASEではそういった心配が不要。

また、ブランドのイメージにあわせてショップのデザインをカスタマイズし、個性を主張できるのもBASEの良いところ。minneではできなかったショップのカスタマイズが、BASEではできます。
BASEはネットショップ運営に特化しているサイトですので、運営ノウハウが学べるコンテンツ「BASE U」も充実。
ハンドメイド売るならどっち?
minneがおすすめの方
- はじめてハンドメイド作品を販売する
- 余計なことに時間をとられたくない
- ほかのハンドメイド作家さんとつながりたい
BASEに比べてminneはできることが制限されていますが、逆に言えば、やらなくてもいいことが省けるので、時間の節約につながります。
作品づくりや販売を考えはじめたばかりのハンドメイド作家さんなら、製作や出品に時間がかかります。効率よく作品づくりをするためには?値段はどうやって決める?売れたらどうやって対応する?梱包は?…などをまず研究する必要があるので、できるだけ余計な時間や労力は費やしたくないもの。
ですので、まだ販売自体に慣れていない方には、minneからのスタートがおすすめです。

minneに出品していると、自然とほかのハンドメイド作家さんの作品をよく見るようになりますし、そこでいろいろと勉強ができます。リアルでの勉強会も開催しているので、作家さん同士のつながりも持てます。
BASEがおすすめの方
- ハンドメイド販売の経験がある
- 販路の拡大を考えている
- あこがれのネットショップを持ちたい
- ブランディングを図っている
作品づくりに慣れていて、minneなどである程度販売の経験がある方には、次のステップとしてBASEをおすすめします。
BASEではブランドのイメージにあわせたネットショップが簡単に作成できるようになっているため、ブランディング戦略にも効果的。minneでは出せなかったショップの個性を引き出し、差別化を図れます。

minneに出品したことがある作家さんで、「ここのデザインを変えたい」「こんなレイアウトにしたい」と思ったことがあるのなら、BASEでネットショップ作成がおすすめです。

まとめ
minneとBASEは、どちらもハンドメイド作品が無料で出品できるサービスですが、さまざまな違いがあります。
最大の焦点は「ショップのデザインを自由にできるか否か」です。機能や販売手数料・振込手数料、入金スピードも異なるけれど、個人的にここが一番重要だと思います。
初心者にしてみれば、このショップのデザインは余計な時間をとられるだけなので不要です。まずは、販売に慣れることが先決です。ですので、これから販売をスタートしようと思っている方はminneからはじめてみてください。
販売に慣れてきた方にとっては、ショップのデザインができるのは魅力的かと思います。作品のイメージにあわせてショップをデザインできるので、ブランディング戦略には効果的。「脱初心者」を考えている方はBASEでネットショップを作ってみてください。