ハンドメイド作品を売りたいけど、
- どこで売れば良いの?
- どんなサイトで販売できるの?
- 販売できるサイトの違いは?
などの悩みを抱えていませんか?

ハンドメイド作品をネットで売りたいけど、いざ探してみると実にさまざまな販売サイトがあって迷いますよね。販売手数料や振込手数料も違いますし、サイトの雰囲気も各社で微妙に異なるため、「どこに登録すればイイの?」と途方に暮れるでしょう。
でも、大丈夫。そんな悩みを解決するために、販売歴4年のハンドメイド作家である私が、どのサイトで売るべきか?どんなサイトがあるのか?を徹底比較して解説いたします。

何がある?販売サイトの種類
まずは、ハンドメイド作品を販売できるサイトにはどんなものがあるのかを把握しましょう。
販売サイトは大きく分けると、
の2種類あります。
ハンドメイドマーケット
ハンドメイド作品をネットで売るといったら真っ先に思い浮かぶのが「minne(ミンネ)」をはじめとする「ハンドメイドマーケット」ではないでしょうか。
ハンドメイドマーケットとは、既製品ではなく自分で手作りした物や、自分でパーツなどを組み合わせて作ったオリジナルデザインの物を販売・購入するサイトのこと。たくさんのハンドメイド作家さんが集まり、手作り品を売買するマーケットです。

手軽に出品できるため、ハンドメイド販売の初心者はまずハンドメイドマーケットで売ると良いでしょう。
ネットショップ作成サービス
ハンドメイド作品は、ハンドメイドマーケット以外でもさまざまな方法で販売ができます。その1つに、「BASE(ベイス)」や「STORES(ストアーズ)」などのネットショップ作成サービスがあります。
ネットショップを1から作るのは大変ですが、これらの作成サービスを使えば誰でも簡単に自分のネットショップで作品を販売できます。

ネットショップを開設するため、ショップ(サイト)のページ構成やデザインを自分でカスタマイズしなければなりません。ここは手間ですが、ブランドにあわせたサイト設計ができるメリットがあります。
このほか、「メルカリ」といったフリマアプリで売る方法もありますが、基本的にこれらのサービスは中古品を売ることを前提としているため、ハンドメイド販売には向きません。
どう違う?販売サイト5社の比較
次に、どんなハンドメイドマーケットやネットショップ作成サービスがあるのか?を知っておきましょう。

サイト名 | 初期費用 | 販売手数料(税別) | 振込手数料 |
![]() BASE注目! |
無料 | 3.6%+40円+3% | 2万円未満:250円+500円 2万円以上:250円 |
![]() STORES |
無料 有料(1,980円) |
無料プラン:5% 有料プラン:3.6% |
1万円未満:275円+275円 1万円以上:275円 |
![]() minne |
無料 | 9.6% | 一律220円 |
![]() Creema |
無料 | 10% | 3万円未満:176円 3万円以上:275円 |
![]() iichi |
無料 | 20% | 3万円未満:176円 3万円以上:275円 |
※横にスクロールできます。
それぞれの販売サイトの特徴について解説していきます。
BASE(ベイス)

サイト名 | BASE |
登録料・月額 | 無料 |
販売手数料 | 3.6%+40円+3% |
振込日 | 申請日から10営業日(土日祝除く) |
振込最低金額 | なし |
振込手数料 | 2万円未満:500円+250円 2万円以上:250円 |
BASEは開設実績3年連続No.1のネットショップ作成サービスです。自分専用のネットショップを作り、そこで自分のハンドメイド作品を販売します。

無料・有料プランなどはなく、基本的に無料でほとんどの機能が使え、ショップの成長にあわせて有料の拡張機能(Apps)の購入を検討します。
類似サービスのSTORESとの違いは、手数料や入金スピードの早さ。詳しくは以下の記事で解説しているのでご参考に。
あわせて読みたい
- BASEの手数料はいくら?意外と知らない4つの手数料
- BASEとSTORESを徹底比較!どっちがおすすめ?選ぶポイントはこの3つ
- 作れなくてもOK!BASEと製造支援サービスの連携で無在庫販売する方法
STORES(ストアーズ)

サイト名 | STORES |
登録料・月額 | 無料プラン:0円 有料プラン:1,980円 |
販売手数料 | 無料プラン:5% 有料プラン:3.6% |
振込日 | 月末締めの翌月末払い |
振込最低金額 | なし |
振込手数料 | 1万円未満:275円+275円 1万円以上:275円 |
STORESは、BASEに並ぶ人気のネットショップ作成サービスです。「フリープラン」「スタンダードプラン」の2つがあり、料金や機能に違いがあります。
主な違いは、決済手数料(販売手数料)・決済手段のカスタマイズ・独自ドメインの利用可否。スタンダードプランは手数料が安く機能性が充実していますが、月額料金が高い(月1,980円)デメリットがあります。
プランの違いについては以下の記事で解説しているので比較してみてください。
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minne(ミンネ)

サイト名 | minne |
登録料・月額 | 無料 |
販売手数料 | 9.6%※送料含む |
振込日 | 月に1回、毎月月末〆の翌月末支払い |
振込最低金額 | 受取可能な残高が1,000円 |
振込手数料 | 220円 |
minneは、国内最大級のハンドメイドマーケット。
CM・雑誌などによる一般認知度が高く、ユーザー数はトップクラス。2019年7月には、公開作品数が1,000万点を超えました。これはCreemaの840万点(2020年1月時点)を大きく上回る数値です。利用者は20~30代が多く、女性が9割を占めます。
minneは初心者からプロまでみんなが利用している安心の販売サイト。実際、minneから始めてテレビや雑誌に取り上げられるまで成長した人気作家さんが数多くいます。
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Creema(クリーマ)
サイト名 | Creema |
登録料・月額 | 無料 |
販売手数料 | 10% |
振込日 | 申請した月の翌月末日支払い |
振込最低金額 | なし |
振込手数料 | 30,000円未満:176円 30,000円以上:275円 (ジャパンネット銀行の場合は一律55円) |
Creemaは、minneと並ぶ国内最大級のハンドメイドマーケットです。出品数はminneに次いで多く840万点(2020年1月時点)。
おしゃれで大人っぽいハンドメイド作品が多く、20代後半~40代前半の女性が中心となって利用しています。minneと併用して出品する作家さんが多くいます。
※Creemaは2019年5月に販売手数料が変動制から一律10%に変更になりました。以前は、「3カ月間にいくら売り上げたか」の変動制で、販売手数料が変わります。たくさん売り上げれば販売手数料が8%になりますが、3カ月の売り上げが9万円未満の場合は12%とちょっと高めでした。
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iichi(イイチ)
サイト名 | iichi |
登録料・月額 | 無料 |
販売手数料 | 20% |
振込日 | 月に1回、毎月月末〆の翌月20日支払い |
振込最低金額 | なし |
振込手数料 | 30,000円未満:176円 30,000円以上:275円 (ジャパンネット銀行の場合は一律55円) |
iichiはプロ・職人レベルのハンドメイド作品が多く並ぶハンドメイドマーケット。
洗練されたハンドメイド作品がメインで、男性ユーザーも多め。購入者は30代~50代の都会に住む方で、「モノにこだわる人」が中心となって利用しています。
作品数は2020年1月時点で65万点。「出品者を多く集めていろんな作品を売る」という他の販売サイトとは異なり、「1点1点の質を高める」というスタンスが感じられます。
もちろん誰でも登録できますが、プロが多く出品しているので、初心者は避けた方が無難かもしれません。販売手数料は20%と高めです。
どう選ぶ?販売サイトの選び方
人気の販売サイトをご紹介してきましたが、では、どこに登録すべきなのでしょうか?
販売サイト選びのポイントになるのは、
の3つです。
サイトの雰囲気の違い
ハンドメイドマーケットにも、それぞれ個性があります。作風や価格帯、ジャンルなどに偏りがあり、これらが利用ユーザー(ターゲット層)に影響しています。
たとえば、「iichi」は「minne」「Creema」に比べてプロの洗練された作品が多く見受けられます。ハンドメイド制作をはじめたばかりの初心者が出品しても売れることはまずないでしょう。
「minne」と「Creema」に出品されている作風は一見似ていますが、出品してみると売れ方が違います。同じ作品でも、minneでは売れてCreemaでは全く売れないことがあります。逆もあります。
自分のハンドメイド作品に合った販売サイトで売ることはとても重要です。各ハンドメイドマーケットの雰囲気(特に売れている作品)をじっくりチェックし、自分の作品とマッチしているサイトを選びましょう。
販売サイト選びで悩んだら、併用して売れ行きを見てから絞っていくのがおすすめです。
販売手数料の違い
「販売手数料」とは、ハンドメイド作品が売れたら発生する手数料のこと。
ご紹介したどの販売サイトも、登録料金や月額料金は掛かりません(STORESの有料プランは別)。ですが、販売手数料は必ず発生します。
販売手数料を比較してみると、STORESの無料・有料プラン※が安いことが分かります。次いで安いのはBASE。
※有料プランは一定金額以上の売り上げがないと元がとれないので無料プランがおすすめ。

ハンドメイドマーケットにおいては、「minne」が一番安いことが分かります。
ただし、minneの販売手数料は「作品価格+オプション価格+送料」となっています。他の販売サイトは送料まで含まないので、実質的にはCreemaが最安値となります(作品価格にもよりますが)。
iichiは20%とかなり高い設定になっているので、初心者にはおすすめしません。
振込手数料の違い
意外と見落としがちなのが振込手数料。売上を銀行口座に振り込む際の手数料です。
よく知らないで登録すると、実際にハンドメイド作品が売れて、販売サイトの運営会社から売上を振込してもらうときにはじめて「こんなに高かったの?」と驚くこともあります。
サイト名 | 振込手数料 |
BASE | 2万円未満:250円+500円 2万円以上:250円 |
STORES | 1万円未満:275円+275円 1万円以上:275円 |
minne | 一律220円 |
Creema | 3万円未満:176円 3万円以上:275円 ※ジャパンネット銀行は一律55円 |
iichi | 3万円未満:176円 3万円以上:275円 ※ジャパンネット銀行は一律55円 |
各販売サイトの振込手数料は176円~275円の間が中心。ジャパンネット銀行を持っている方なら「Creema」と「iichi」が55円とかなり安くておすすめです。

BASEとSTORESは、一定金額未満のときに事務手数料として別途手数料が取られます。売り上げが少ないときの振込手数料がかなり高い設定になっているので注意してください。
minneは一律220円と安い設定ですが、振込最低金額を指定できないので注意。1カ月の売上金が1,000円以上あると、自動的に翌月末に振り込まれてしまい、振込の都度、振込手数料が引かれてしまうシステムです。
初心者におすすめの販売サイトは?
「販売サイトの選び方は分かったけど、初心者の私はどこで売ればいいの?」と不安に思っている方に、おすすめのサイトをご紹介します。
初心者におすすめは「minne」
数ある販売サイトの中でも私のおすすめは「minne(ミンネ)」です。
- 運営実績が長く業績も好調
- 利用者(購入者)が多い
- 販売者向けイベントが多彩
minneは運営実績が長いハンドメイドマーケットのため信頼できます。
「minne」は、71万件を超える作家・ブランドによるアクセサリーやステーショナリー、家具、生活雑貨、食品など幅広いジャンルの1255万点以上(※3)のハンドメイド作品が販売・展示されている国内最大のハンドメイドマーケットで、年間流通額は4年連続で業界No.1となっています。
(※3)2020年10月末時点
作家数、作品数も年々増えています。
比較的新しいハンドメイドマーケットは、突然閉鎖になることがあります。たとえば、「ココナラハンドメイド」はサービス開始からわずか2年半で閉鎖となりました。「ハンズ・ギャラリーマーケット」も閉鎖します。閉鎖してしまうと対応が面倒です(実際、tetote閉鎖のときに苦労しました)。

\公式サイトはコチラ/

ステップアップにおすすめは「BASE」
販路拡大としておすすめなのが「BASE」。minneに比べて手数料が安く、サイトの設計が自由。
ハンドメイドマーケットに出品した経験のある作家さんなら、「ページを増やしたい」「デザインを変えたい」なんて思った経験はありませんか?そんな要望がカンタンに叶うのがネットショップ作成サービスの強み。
集客は自分で頑張らなくてはならないものの、他のハンドメイド作家さんの作品が表示されないのは大きなメリット。


販売サイトはたくさん登録すべき?
「販売サイトはとにかく たくさん登録!」なんて言っているハンドメイド作家さんもいます。
たしかに、いろんな販売サイトに出品すれば、お客様に目に触れてもらう機会は増えるかもしれません。でも、いろんな販売サイトに登録すると、サイトの管理だけで手一杯になる恐れも。
実際、私は3つの販売サイトに登録したあたりから、管理が煩雑になって面倒になりました。これでは本末転倒。副業や家事・育児に忙しい女性なら、なるべく余計なことに気を使いたくないですよね。
「サイトに登録しすぎて、忙しくなった!」なんてことにならないよう、登録する販売サイトはせいぜい2つくらいに抑えましょう。

まとめ
ハンドメイド販売サイト選びでは、販売手数料や振込手数料などの安さも大切ですが、自分の作品イメージにあったところで出品することがなにより重要です。
実際に出品してみないと分からないこともたくさんあるので、1つの販売サイトに固執せず併用して、サイトの雰囲気や売れ行きを見てから絞るのもおすすめです。