※ 2024年1月16日 に、STORES は有料プランの名称を「スタンダード」から「ベーシック」に変更しています。本記事は変更後の内容を表示。
STORES には「フリープラン」と「ベーシックプラン」があります。プランによって、毎月の固定費や各手数料が異なるため、全体的な運用コストも変わってきます。
この記事では、STORES でネットショップを運営するうえで発生するさまざまな手数料をわかりやすく解説しています。また、STORES と他社の手数料の違いについても詳しくご紹介します。
この記事を読めば、STORES の手数料だけでなく、他社との手数料の違いを正しく理解し、納得したうえでネットショップを開設することができます。どのサービスでネットショップを開設しようか迷っている方は、ぜひご参考にしてください。
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「BASE」と「STORES」の手数料と機能の違いを徹底比較
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STORES の手数料の種類
STORES でネットショップを運営していると、さまざまな手数料が発生します。手数料の種類は次の 5 つ。
- 月額費用(プランによって発生)
- 決済手数料(必ず発生)
- 振込手数料(必ず発生)
- スピードキャッシュ手数料(希望者のみ発生)
- 事務手数料(入金金額によって発生)
必ずしも、上記すべての手数料が発生するわけではありません。ただ、ネットショップを開設するにあたり、これから支払う可能性のある手数料をすべて把握しておくことは大切です。どのような手数料なのかを詳しく解説するので、1 つずつ見ていきましょう。
1. 月額費用
STORES は、「フリープラン(無料プラン)」と「ベーシックプラン(有料プラン)」の 2 つのプランを提供しています。
- フリープラン :月額 0 円
- ベーシックプラン:月額 3,480 円
フリープランでネットショップを運営する場合は、月額費用は発生しません。「商品が売れたとき」と「売上を振り込んでもらうとき」にだけ手数料が発生します。
ベーシックプランは、使える機能数が増えたり、手数料がフリープランよりも安くなる代わりに、毎月 3,480 円が発生します。ショップが成長して売り上げが伸びてきたら、ベーシックプランに切り替えることでランニングコストがおさえられます。
なお、STORES 公式サイトでは、ベーシックプランの月額料金は 2,980 円と表記していますが、これは年払い(12 ヶ月契約)の場合で、1 ヶ月単位での契約は 3,480 円(税込)となります。
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STORES「無料プラン」「有料プラン」の料金と機能の違い
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2. 決済手数料
決済手数料は、STORES に出品した商品が売れたときに発生する手数料です。注文の総合計(送料を含む)から数パーセントの代金が決済手数料として引かれます。
STORES ではお客様にさまざまな決済方法を提供しており、決済方法ごとに手数料が変わります。また、ショップ運営者の契約プラン(フリープラン・ベーシックプラン)でも手数料が異なります。
決済方法ごとの手数料は次の表の通りです。
決済方法 | フリープラン | ベーシックプラン |
クレジットカード決済 | 5% (各注文ごと) |
3.6% (各注文ごと) |
コンビニ決済 | ||
銀行振込決済 | ||
キャリア決済 | ||
楽天ペイ | ||
あと払い(ペイディ) | ||
PayPal 決済 | ||
PayPay 決済 | ||
Amazon Pay | 利用不可 | 3.9% (各注文ごと) |
上記の通り、お客様が選択した決済方法と、ショップ運営者の契約プランによって決済手数料が変わります。
ただし、Amazon Pay に関しては法人向けの決済方法で、導入には審査が必要です。個人でネットショップを運営する場合は導入できないので、STORES の決済手数料は 5%(フリープランの場合)だと思って良いでしょう。
なお、決済手数料は注文の合計金額(商品代金+送料)にかかります。商品代金だけではなく、送料も含めた 1 回の注文の総合計に対して決済手数料がかかるので注意しましょう。
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「STORES」決済手数料と手元に残る売上がわかる自動計算フォーム
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3. 振込手数料
振込手数料は、STORES から売上を振り込んでもらうときに発生する手数料です。
商品が売れたときの売上はすべて STORES に預けています。この売上は、「決済手数料」と「振込手数料」を差し引いた入金金額が 1 万円以上になったときに、ショップが指定した口座に振り込まれます。このとき、振込手数料が発生する仕組みです。
振込手数料は、1 回の振込につき一律 275 円(プラン共通)と定められています。どの銀行を指定しても、いくら振り込んでもらおうと、この手数料は変わりません。
4. スピードキャッシュ手数料
スピードキャッシュ手数料とは、「スピードキャッシュ」を利用したときに発生する手数料。
STORES の売上の振込日は、月末日締めの翌月末払いです。月初に売上があったとしても、振込までに最大 2 ヶ月もかかります。スピードキャッシュは、この振込までの日数を短縮する機能。希望すると、最短で翌営業日に振込をしてくれます。
売上のお振込まで最大2ヶ月かかるところを、申請いただくと翌日にお振込が可能になる機能です。翌日が休祝日の場合は、翌営業日のお振込みとなります。
出典:STORES
スピードキャッシュ手数料は、プランによって異なります。
- フリープラン :売上の 3.5%
- ベーシックプラン:売上の 1.5%
上記に加えて「振込手数料」がかかります。
STORES は売上の振込までに日数を要するため、仕入れが必要なショップでは、スピードキャッシュを利用する機会が増えます。「入金サイクルはできるだけ早い方が良い」と考える方は、スピードキャッシュ手数料も考慮に入れておきましょう。
5. 事務手数料
事務手数料とは、STORES から売上を振り込んでもらうときに、入金金額が 1 万円未満だった場合に発生する手数料です。
- 入金金額が 1 万円未満の場合:275 円
- 入金金額が 1 万円以上の場合:0 円
STORES は、「決済手数料」と「振込手数料」を差し引いた入金金額が 1 万円以上にならないと、売上の振込はされません。入金金額が 1 万円未満でも振り込みをして欲しいときは、振込の設定を「入金額が ¥10,000 未満でも振込」に変更します。この設定を有効にしたうえで、入金金額が 1 万円未満だった場合に、振込手数料とは別に事務手数料(275円)がかかります。
入金金額が 1 万円未満の場合は、振込手数料 275 円に加えて、事務手数料 275 円が発生し、合計で 550 円の手数料がかかってしまいます。無駄な手数料を省きたいなら、「入金額が ¥10,000 未満でも振込」の設定は解除しておきましょう。設定方法は STORES公式ヘルプ で確認ができます。
手数料が発生するタイミングと料金
STORES には 5 種類の手数料が存在し、それぞれ発生するタイミングや条件が異なります。これだけ種類が多いと、どのタイミングでどの手数料が発生するのかが分かりにくいですよね。
そこでここからは、次の 4 つの運営のタイミングにわけて、どのくらいの手数料が発生するのかをご紹介していきます。
1 つずつ詳しく解説します。
出店時の費用
STORES は、「フリープラン」と「ベーシックプラン」のいずれかでショップを開設できます。どちらのプランも初期費用は無料なので、月額無料のフリープランでショップ開設する場合、出店時に費用は一切発生しません。無料で出店でき、「商品が売れたとき」と、「売上を振り込んでもらうとき」に手数料が発生します。
ベーシックプランで開設する場合も、月額料金をクレジットカードで決済すれば、初月のみ無料となるので、出店時に費用はかかりません。翌月から、月額費用が発生します。
初めてベーシックプランにお申し込みされる場合、クレジットカードにてお申し込みされますと初月無料でご利用いただけます。
出典:STORES
ただし、クレジットカード以外で決済した場合、ショップ開設をした月から月額費用が発生するので注意しましょう。
毎月の固定費
STORES は「フリープラン」と「ベーシックプラン」の 2 つのプランを提供しています。フリープランであれば毎月の固定費はかかりませんが、ベーシックプランにすると、機能数が増えたり手数料が安くなる代わりに、月額 3,480 円が発生します。
- フリープラン :月額 0 円
- ベーシックプラン:月額 3,480 円
ちなみに、ベーシックプランの契約期間は「1ヶ月」「6ヶ月」「12ヶ月」があり、長期契約にすれば、1 ヶ月あたりの月額利用料が安くなります。
契約期間 | 1ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 |
月ごとの料金 | 3,480 円 / 月 | 3,240円 / 月 | 2,980円 / 月 |
請求時の料金 | 3,480円 | 19,440円 | 35,760円 |
プラン料金をクレジットカードにて、6ヶ月または12ヶ月分まとめてお支払いいただきますと、1ヶ月づつお支払いいただく場合に比べてお安くベーシックプランをご利用いただけます。
出典:STORES
プラン以外でかかる毎月の固定費として「倉庫サービス」が挙げられます。倉庫サービスとは、商品の保管・梱包・発送の業務を代行してくれるサービス。料金は商品のサイズや保管期間で異なります。
倉庫サービスはオプションなので、不要だと判断すれば費用は発生しません。発送に関する手間を少しでも省きたい方が利用するサービスです。倉庫サービスの料金体系は コチラ に掲載されているので、利用する可能性がある方は確認しておきましょう。
販売時の手数料
STORES に出品した商品が売れたとき、「決済手数料」が発生します。売れたときに発生する手数料は他にありません。
決済手数料は、お客様が選択した決済方法と、ショップ運営者の契約プランによって変わります。
決済方法 | フリープラン | ベーシックプラン |
クレジットカード決済 | 5% (各注文ごと) |
3.6% (各注文ごと) |
コンビニ決済 | ||
銀行振込決済 | ||
キャリア決済 | ||
楽天ペイ | ||
あと払い(ペイディ) | ||
PayPal 決済 | ||
PayPay 決済 | ||
Amazon Pay※ | 利用不可 | 3.9% (各注文ごと) |
※Amazon Pay は法人のみ
決済手数料は、1 回の注文ごとに、注文の合計金額(商品代金+送料)に対してかかります。フリープランであれば、1 回の注文ごとに、決済手数料 5% が発生します。ベーシックプランでは、1 回の注文ごとに、決済手数料 3.6% が発生します。
決済手数料は、ショップ運営者があらためて STORES や決済サービスに対して支払うのではなく、売上の一部から自動的に引かれるシステムとなっています。
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「STORES」決済手数料と手元に残る売上がわかる自動計算フォーム
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売上の振込手数料
ショップの売上はすべて STORES に預けています。この売り上げは、入金金額(「決済手数料」と「振込手数料」を差し引いた金額)が 1 万円以上になると、ショップが指定した口座に翌月末に自動で振り込まれます。売上が少額でも振り込みをしてほしいときは、「入金額が¥10,000未満でも振込」に設定します。
振込手数料は、入金金額によって異なります。
入金金額1万円未満 (プラン共通) |
入金金額1万円以上 (プラン共通) |
|
振込手数料 | 275円 | 275円 |
事務手数料 | 275円 | 0円 |
手数料合計 | 550円 | 275円 |
入金金額が 1 万円未満のときは、振込手数料とは別に事務手数料がかかります。
入金金額が 1 万円以上になると、「スピードキャッシュ」を利用して、振込までの日数を短縮することもできます。
スピードキャッシュ利用時のプラン別の振込手数料は次の表の通りです。
入金金額 1万円未満 |
フリープラン (入金金額1万円以上) |
ベーシックプラン (入金金額1万円以上) |
|
振込手数料 | スピード キャッシュ 利用不可 |
275円 | 275円 |
事務手数料 | 0円 | 0円 | |
スピード キャッシュ手数料 |
売上の3.5% | 売上の1.5% | |
手数料合計 | 275円+売上の3.5% | 275円+売上の1.5% |
このように、「入金額が¥10,000未満でも振込」に設定したり、「スピードキャッシュ」を利用すると、振込手数料 275 円とは別の手数料が発生します。これらの設定・機能を利用する可能性がある方は覚えておきましょう。
手数料の計算方法と計算例
STORES では、売上があったときに「決済手数料」が、売上を振り込んでもらうときに「振込手数料」「スピードキャッシュ手数料」「事務手数料」が発生します。各手数料は、プランによって変わったり、入金金額によって高くなったりします。
手数料が多く紛らわしいので、商品が売れたときの手数料に関しては
に分けて計算方法と計算例をご紹介していきます。
売上を振り込んでもらうときの手数料に関しては
- 1万円未満(事務手数料275円)
- スピードキャッシュをフリープランで利用(3.5%)
- スピードキャッシュをベーシックプランで利用(1.5%)
に分けて計算方法と計算例をご紹介していきます。
販売手数料の例1(フリープラン)
STORES で 1,000 円(税込)の商品を出品し、1 回の注文で 2 つ売れたときの、フリープランの手数料をご紹介します。なお、このときの送料は 500 円とします。
注文金額は次の通り。
摘要 | 数量 | 単価 | 金額 |
注文金額 | 2 | 1,000円 | 2,000円 |
送料 | 500円 | ||
合計(税込) | 2,500円 |
売れたときの手数料は、この 2,500 円(税込・送料含む)に対してかかります。
手数料の計算方法は次の通り。
摘要 | 金額 |
注文の総合計 | 2,500円 |
決済手数料(5%) | 125円 |
手元に残る売上 (注文の総合計ー決済手数料) |
2,375円 |
フリープランで 2,500 円の注文が入った場合は、手数料で 125 円がかかり、手元に残るお金は 2,375 円となります。
STORES の決済手数料に関しては、自動計算フォーム が便利です。無料で使えるので、手数料のシミュレーションにご活用ください。
販売手数料の例2(ベーシックプラン)
STORES で 2,000 円(税込)の商品を出品し、1 回の注文で 2 つ売れたときの、ベーシックプランの手数料をご紹介します。なお、このときの送料は 500 円とします。
注文金額は次の通り。
摘要 | 数量 | 単価 | 金額 |
注文金額 | 2 | 2,000円 | 4,000円 |
送料 | 500円 | ||
合計(税込) | 4,500円 |
売れたときの手数料は、この 4,500 円(税込)に対してかかります。
手数料の計算方法は次の通り。
摘要 | 金額 |
注文の総合計 | 4,500円 |
決済手数料(3.6%) | 162円 |
手元に残る売上 (注文の総合計ー決済手数料) |
4,338円 |
ベーシックプランで 4,500 円の注文が入った場合は、手数料で 162 円がかかり、手元に残るお金は 4,338 円となります。なお、これとは別に、月額費用 として 3,480 円が発生します。
STORES の決済手数料に関しては、自動計算フォーム が便利です。無料で使えるので、手数料のシミュレーションにご活用ください。
振込手数料の例1(1万円未満)
STORES は、入金金額が 1 万円以上ないと振込がされませんが、「入金額が¥10,000未満でも振込」に設定すると、少額の売上でも振り込みが可能です。
入金金額が 5,000 円のときの手数料の計算方法は次の通り(プラン共通)。
摘要 | 金額 |
入金金額 | 5,000円 |
振込手数料 | 275円 |
事務手数料 | 275円 |
手数料合計 (振込手数料+事務手数料) |
550円 |
実際の入金額 (入金金額ー手数料合計) |
4,450円 |
入金金額が 1 万円に達していないときは、振込手数料とは別に、事務手数料として 275円 がかかります。そのため、入金金額が 5,000 円のときの手数料は 550 円となり、手元に残るお金は 4,450 円となります。
振込手数料の例2(スピードキャッシュをフリープランで利用)
STORES は、入金金額が 1 万円以上ある場合に、「スピードキャッシュ」を利用できます。
フリープランで売上が 30,000 円あったときに、スピードキャッシュを利用したときの手数料の計算方法は次の通り。
摘要 | 金額 |
売上 | 30,000 円 |
決済手数料(5%) | 1,500円 |
振込手数料 | 275円 |
スピードキャッシュ手数料(3.5%) | 1,050円 |
手数料合計 (決済手数料+振込手数料+スピードキャッシュ手数料) |
2,825円 |
手元に残る売上 (売上ー手数料合計) |
27,175円 |
フリープランで 30,000 円の売上があり、スピードキャッシュを利用した場合、各手数料で 2,825 円がかかり、手元に残るお金は 27,175 円となります。
スピードキャッシュ手数料は、売上から各手数料を引いた金額ではなく、売上全体に対してかかります。間違えのないよう注意しましょう。
振込手数料の例3(スピードキャッシュをベーシックプランで利用)
ベーシックプランで売上が 30,000 円あったときに、スピードキャッシュを利用したときの手数料の計算方法は次の通り。
摘要 | 金額 |
売上 | 30,000 円 |
決済手数料(3.6%) | 1,080円 |
振込手数料 | 275円 |
スピードキャッシュ手数料(1.5%) | 450円 |
手数料合計 (決済手数料+振込手数料+スピードキャッシュ手数料) |
1,805円 |
手元に残る売上 (売上ー手数料合計) |
28,195円 |
ベーシックプランで 30,000 円の売上があり、スピードキャッシュを利用した場合、各手数料で 1,805 円がかかり、手元に残るお金は 28,195 円となります。
スピードキャッシュ手数料は、売上から各手数料を引いた金額ではなく、売上全体に対してかかります。間違えのないよう注意しましょう。
STORES と競合サービスの手数料の違い
ここまで、STORES の手数料がどのくらいなのかをご紹介してきました。では、STORES の手数料は競合サービスと比べて高いのでしょうか?それとも安いのでしょうか?
ここからは、次の 4 社のネットショップ作成サービスの手数料を、STORES と比較しながらご紹介していきます。
どのサービスでネットショップを開設しようか悩んでいる方はご参考にしてください。
BASEとの比較
BASE は、2012年12月創業のネットショップ作成サービス。開設実績は 6 年連続 No.1。
BASE には「スタンダードプラン(月額無料)」と「グロースプラン(月額 19,980 円)」があり、手数料が異なります。STORES との手数料の違いは、次の表の通りです。
手数料の種類 | STORES フリー |
STORES ベーシック |
BASE スタンダード |
BASE グロース |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額料金 | 0円 | 3,480円(税込) | 0円 | 19,980円(税込) |
決済手数料 サービス利用料 |
5% | 3.6% | 3.6%~ + 40円 + 3% | 2.9%~ |
振込手数料 | 275円 | 275円 | 250円 | 250円 |
事務手数料 | 275円 (1万円未満) |
275円 (1万円未満) |
500円 (2万円未満) |
500円 (2万円未満) |
スピードキャッシュ お急ぎ振込手数料 |
売上の 3.5% | 売上の 1.5% | 申請額の 1.5% | 申請額の 1.5% |
月額費用のかからないプランで比較すると、STORES の方が販売時の手数料が安くなります。ただし、BASE の方が使える機能は充実しているので、手数料を安く抑えるか、機能を重視するかが選ぶポイントになります。
有料プランで比較すると、月額料金は STORES の方が安くなる一方で、販売時の手数料は BASE の方が安くなります。毎月の固定費は安い方が助かりますが、売上の多いショップでは、販売時の手数料が安い方が、結果的にランニングコストを抑えられるケースもあります。毎月の売上を想定して、どちらの方がランニングコストを抑えられるかシミュレーションしてみると良いでしょう。
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BASEで販売者が負担する手数料と運営費用まとめ
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カラーミーショップとの比較
カラーミーショップは、ハンドメイドマーケット「minne」などを運営する GMO ペパボ株式会社のネットショップ作成サービス。
カラーミーショップには「フリー」「レギュラー」「ラージ」「プレミアム」の 4 つのプランがあり、手数料が異なります。ここでは、月額無料の「フリープラン」と、人気の「レギュラープラン」の 2 つのプランに絞って、STORES との手数料の違いをご紹介します。
手数料の種類 | STORES フリー |
STORES ベーシック |
カラーミーショップ フリー |
カラーミーショップ レギュラー |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 3,300円(税込) |
月額料金 | 0円 | 3,480円(税込) | 0円 | 4,950円(税込) |
決済手数料 | 5% | 3.6% | 6.6%+33円 | 4%〜 |
振込手数料 | 275円 | 275円 | 決済代行会社の 契約内容による |
決済代行会社の 契約内容による |
事務手数料 | 275円 (1万円未満) |
275円 (1万円未満) |
決済代行会社の 契約内容による |
決済代行会社の 契約内容による |
スピードキャッシュ 手数料 |
売上の 3.5% | 売上の 1.5% | 機能なし | 機能なし |
※カラーミーショップの決済手数料は GMOイプシロンで契約時の料金 を参照
月額無料のフリープランと有料プランのどちらであっても、STORES の方が手数料が安くなっています。
ただし、使える機能やカスタマイズ性は異なるため、単純に手数料だけで比較してしまうと失敗します。カラーミーショップはレギュラープラン以上になると、STORES よりも機能数が増え、デザインの自由度が高くなります。ランニングコストも重要ですが、ショップの目指す方向性に合っているかどうかを考えて選ぶと良いでしょう。
なお、カラーミーショップ自体には決済機能がありません。そのため、決済を導入するには GMOイプシロンが提供する「カラーミーペイメント」を利用する必要があります。カラーミーペイントの導入には費用がかかりませんが、各決済ごとに手数料が異なり、「月額最低手数料」などの細かなルールが定められていることもあります。
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カラーミーショップ販売者が負担する手数料と運営費【徹底解説】
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Shopifyとの比較
Shopify は、カナダ発のネットショップ作成サービス。世界170ヶ国以上の事業者をサポートしています。
Shopify には主に「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」の 3 つのプランがあり、手数料が異なります。フリープランもありますが、管理画面の操作だけなので、ここでは一番人気の「ベーシックプラン」に絞って、STORES との手数料の違いをご紹介します。
手数料の種類 | STORES フリー |
STORES ベーシック |
Shopify ベーシック |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額料金 | 0円 | 3,480円(税込) | 4,620円※ |
決済手数料 | 5% | 3.6% | 3.4% |
振込手数料 | 275円 | 275円 | 0円 |
事務手数料 | 275円 (1万円未満) |
275円 (1万円未満) |
0円 |
スピードキャッシュ 手数料 |
売上の 3.5% | 売上の 1.5% | 機能なし |
※1ドル140円で計算
Shopify は有料プランのみの提供で、海外サービスのため初心者にはハードルが高いかもしれません。その反面、デザインの自由度が高く、拡張機能も充実しています。手数料や振込手数料も STORES に比べて安いため、ランニングコストをおさえられます。ある程度 ネットショップの運営に慣れてきて、国内のネットショップ作成サービスには限界を感じている人に向いています。
メルカリShopsとの比較
メルカリShopsは、フリマアプリ「メルカリ」内にネットショップを開設できるサービス。プランはなく、メルカリと同じで、売れたときと振り込むときにだけ手数料が発生します。
STORES との手数料の違いは、次の表の通りです。
手数料の種類 | STORES フリー |
STORES ベーシック |
メルカリShops |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額料金 | 0円 | 3,480円(税込) | 0円 |
決済手数料 販売手数料 |
5% | 3.6% | 10% |
振込手数料 | 275円 | 275円 | 200円 |
事務手数料 | 275円 (1万円未満) |
275円 (1万円未満) |
0円 |
スピードキャッシュ | 売上の 3.5% | 売上の 1.5% | 機能なし |
メルカリShops は、Amazon や楽天のような多数のショップが集まるモール型サービスであり、集客力には優れています。その一方で、BASE や STORE のような独立型のネットショップより販売時にかかる手数料が高くなっています。
振込手数料に関しては、メルカリShops の方が安くなっています。STORES は売上が大きいときにスピードキャッシュを利用すると高くなりますが、メルカリShops は一律 200 円なので安心して利用できます。
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メルカリShops出店者が負担する販売手数料と振込手数料まとめ
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考察:STORESの手数料は高い?
ネットショップを運営するうえでもっとも気になる手数料といえば、「売れたときの手数料」ではないでしょうか。振込手数料などとは異なり、商品が売れるたびに売上から引かれるため、できるだけ安い方がストレスもありません。
ここでは、STORES と人気のネットショップ作成サービスの「売れたときの手数料」だけを比較してみます。
サービス / プラン | 売れたときの手数料 |
STORES / フリー | 5% |
STORES / ベーシック | 3.6% |
BASE / スタンダード | 3.6%~ + 40円 + 3% |
BASE / グロース | 2.9%~ |
カラーミーショップ / フリー | 6.6%+33円 |
カラーミーショップ / レギュラー | 4%〜 |
Shopify / ベーシック | 3.4% |
メルカリShops | 10% |
独立したネットショップを、月額の固定費がかからないプランで立ち上げようと思ったら、「BASE」のスタンダードプラン、「STORES」のフリープラン、「カラーミーショップ」のフリープランの 3 つが候補に上がります。
STORES は、フリープランの中でもっとも手数料が安くなっています。月額無料で、ランニングコストを抑えて運営しようと思ったら、STORES がベストだと言えます。ただし、STORES のフリープランは、使える機能数に大幅な制限がかかっています。ネットショップを長く運営していくと、さまざまな要望が出てきます。正直、STORES のフリープランでは頼りない部分もあるので、将来的には有料プランに切り替えることも視野に入れて検討した方が良いでしょう。
有料プランに切り替えたとき、STORES の手数料は、他社に比べるとそこまで安くはありません。同社のフリープランと比べても、そこまで安くなった印象も受けないでしょう。ただ、毎月の固定費は安くおさえられます。
たとえば、BASE のグロースプランの月額費用は 19,980 円で、これに利用者の多い有料拡張機能「ロゴ非表示(月額500円)」を使うと、合計で毎月 20,480 円が発生します。対して、STORES のベーシックプランの月額費用は 3,480 円で、ロゴ非表示は標準で利用できます。毎月の固定費だけをみると、およそ 6 倍も違います。有料プランへの切り替えも視野に入れるときは、月額料金や手数料だけでなく、有料の機能なども考慮に入れるようにして、総合的な運用コストで比較した方が良いでしょう。
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個人のハンドメイド作家が無料で簡単に開設できるネットショップ4社比較
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まとめ
STORES でネットショップを運営するうえで発生し得る手数料は 5 種類あります。各手数料の発生するタイミングと費用を、以下の表にプラン別にまとめました。
手数料の種類 | 発生するタイミング | フリープラン | ベーシックプラン |
月額費用 | 契約サイクルごと | 0円 | 1 ヶ月:3,480円 6 ヶ月:19,440円 12ヶ月:35,760円 |
決済手数料 | 商品が売れたとき | 5% | 3.6% |
振込手数料 | 売上を振り込むとき | 275円 | 275円 |
スピードキャッシュ手数料 | 入金を早めてほしいとき | 売上の3.5% | 売上の1.5% |
事務手数料 | 入金金額1万円未満のとき | 275円 | 275円 |
※価格は税込
このように、STORES は無料でネットショップを開設できますが、運営しているとさまざまな費用がかかります。
特に見落としがちなのが「スピードキャッシュ手数料」。STORES は売上の振込まで最大 2 ヶ月と時間がかかってしまうので、「入金を早くしてほしい」と思うことが多々あります。スピードキャッシュ手数料は決して安くはないので、仕入れが必要となる商品を扱うショップ運営者は慎重に検討した方が良いでしょう。
コスト重視なら「STORES」
低コストでネットショップ運営するなら
決済手数料が安い「STORES」。
フリープランの手数料は業界最安値。
ベーシックプランでも
他社だと有料になる機能が無料で使える。
「運用コストはできるだけ安く」
という方におすすめ。