ハンドメイド作品を販売していると、いつ、どこで、どの作品が、いくつ売れたか(注文されたか)をきちんと把握したいことってありますよね。
たとえば、ネット販売で複数のお客様から同時に注文を受けたとき、「今、どの作品が入金待ちか」「次に、どの作品を発送するのか」と全体の注文状況を把握したくなります。イベント販売であれば、「どの作品がいくつ売れたか」「合計でいくらの売上があったのか」と当日の成果を振り返えりたいでしょう。
そこでこの記事では、ハンドメイド作品の注文状況や売上を把握するのに役立つ「売上管理表」の作り方をご紹介します。何を書くべきか、どういった書式で書くべきかをサンプル付きで解説していますので、ぜひ販売活動に役立ててください。
ネット販売の売上管理表の作り方
ネット販売をしている作家さんが使える、ハンドメイド作品の売上管理表の書き方とテンプレートをご紹介します。「minne」「Creema」「iichi」などのハンドメイドマーケット、「BASE」「STORES」「メルカリショップス」などのネットショップ、「メルカリ」「楽天ラクマ」などのフリマサイトで売っている作家さんは、ぜひご活用ください。
記載すべき項目
ネット販売は、複数のサイトで、複数のお客様から同時に注文を受けることがあります。そのため、「今、どの作品が入金待ちか」「次に、どの作品を発送するか」といった全体の注文状況を把握できる売上管理表を作成しておくと便利。
売上管理表には、注文日ごとの注文内容を記録していきます。具体的には、いつ、どのサイトで、どの作品が、誰に注文されたかを把握するために[注文日][注文状況][販売サイト名][作品名][お客様名]といった内容を記録します。[発送日][伝票番号]も控えておくと、あとで何かあったときに役に立ちます。詳しい売上も把握しておきたいので、[注文金額]のほか、[配送料][手数料][原価][利益]といった内容も記録しておくと良いでしょう。
これらを踏まえると、次のような内容を記録できる売上管理表を作ると、注文日ごとの注文内容がきちんと把握できるようになる、ということになります。
- 注文日
- 注文状況(「入金待ち」か「発送済み」かなど)
- 発送日
- 伝票番号(追跡番号など)
- お客様名(注文IDやニックネームなど)
- 販売サイト
- 作品名(品番など)
- 注文金額
- 配送料
- 手数料(販売手数料など)
- 原価(材料費など)
- 利益(注文金額から配送料・手数料・原価を引いた金額)
ネット販売の売上管理表を自作するときは、上記の項目を軸に、必要に応じて足したり減らしたりして、自分が管理しやすいものに仕上げましょう。
作成例(テンプレート)
「記載すべき項目」でご紹介した内容を基に、売上管理表のテンプレートをつくってみました。
こちらのテンプレートは、「Excel」と「PDF」で無料ダウンロードできます。
パソコンで入力できる方は「Excel」がおすすめです。編集ができるので、操作に慣れている方は自分が使いやすいようにカスタマイズしてみてください。手書きで入力したい方は「PDF」でダウンロードし、自宅のプリンターなどで印刷してお使いください。
イベント販売の売上管理表の作り方
ハンドメイドイベントに出店する作家さん向けに、ハンドメイド作品の売上管理表の書き方とテンプレートをご紹介します。「日本ホビーショー」「ハンドメイドインジャパンフェス」「minneのハンドメイドマーケット」「ヨコハマハンドメイドマルシェ」などのイベントに参加する作家さんは、ぜひご活用ください。
記載すべき項目
イベント販売は、ネット販売のように管理画面で売上を把握することができません。そのため、イベントの当日に販売数を記録しておき、あとで全体の売上を集計する必要があります。ですから、「販売数の記録用」と「売上の集計用」の 2 種類の売上管理表を用意しましょう。
「販売数の記録用」の表には、作品ごとの販売数を記録できるようにします。接客で忙しい中でも、どの作品が、いくらで、いくつ売れたかを素早くメモできるよう、次のようなシンプルな売上管理表を作ると良いでしょう。
- 商品名
- 販売価格
- 販売数
イベントの当日にこの売上管理表を持って行き、会計時、どの作品が、いくらで、いくつ売れたかを「正」の字で記録していきます。
「売上の集計用」の表には、イベントの売上を集計したり在庫数があっているかを確認できるようにします。イベントが終わったあと、どの作品をいくつ持って行き、何個 売れて、何個 残ったかの振り返りができるよう、次のような項目を設けた売上管理表を作成しましょう。
- 商品名
- 販売価格
- 開始在庫数(持って行った数)
- 最終在庫数(残った数)
- 販売数(売れた数)
- 売上小計
売上管理表を自作するときは、上記の項目を軸に、必要に応じて足したり減らしたりして、自分が記録・管理しやすいものに仕上げましょう。
作成例(テンプレート)
「記載すべき項目」でご紹介した内容を基に、売上管理表のテンプレートをつくってみました。
上記は、イベント当日に持参する「販売数の記録用」の売上管理表のテンプレートです。
上記は、イベント終了後につかう「売上の集計用」の売上管理表のテンプレートです。
各テンプレートは、「Excel」と「PDF」で無料ダウンロードできます。パソコンで入力できる方は「Excel」がおすすめです。編集ができるので、自分が使いやすいようにカスタマイズしてみてください。手書きで入力したい方は「PDF」でダウンロードし、自宅のプリンターなどで印刷してお使いください。
記録の仕方
「販売数の記録用」の表は、イベントの当日、作品が売れたら[販売数]の枠内に正の字でカウントしていきます。イベント前日までに印刷しておき、当日 忘れずに持って行きましょう。
「売上の集計用」の表は、イベントの前日までに[商品名][販売価格][開始在庫数(持って行った数)]を記入しておきます。イベントが終わったら[最終在庫数(残った数)]を数えて、この売上管理表に各データを記入していきます。
[販売数(売れた数)]は、[開始在庫数(持って行った数)]から[最終在庫数(残った数)]を引けば導き出せます。もし、実際に残っている在庫数と、売上管理表の数値が合わない場合、記録に漏れがあったか、盗難被害に遭ったと考えられます。次回のイベント出店時は気を付けましょう。
すべての作品の[売上小計]まで算出できたら、それらを合計することで、イベントの総売上が分かります。そして、「売上管理表」の金額と、手元にある売上金の合計を照らし合わせ、金額が合っているかを確認しましょう。金額が合っていない場合は、おつりを間違えて渡してしまったなどの可能性が考えられます。
なお、イベント当日に「売上の集計用」の表を持って行き、そこに販売数を記録しても良いですが、当日は慌ただしいため、いろんな項目が書いてある表だと記入ミスが発生しやすくなります。記入ミスを防ぐためにも、「販売数の記録用」のようにできるだけシンプルで見やすい表で記録することをおすすめします。
まとめ
ネット販売では、複数のお客様を同時に処理するため、現在の注文状況や過去の購入履歴をチェックできる売上管理表が役に立ちます。
イベント販売では、次回のイベントに生かすために、1 日の売上や在庫数をチェックできる売上管理表が役に立ちます。
ぜひ、この記事で配布している売上管理表をハンドメイド作品の販売活動に役立ててくださいね。