ハンドメイド作品を売り続けるためには、自分をブランディングすることが大切です。ブランディングが成功すると、同じようなハンドメイド作品があった場合に、「少し高くても、あなたから買いたい」という価値観がお客様に根付くからです。
こうなると、そのお客様はあなたのファンになり、ほかのハンドメイド作品とあなたを比べるのではなく、あなたの作品の中でどれを買おうかと迷ってくれます。つまり、ブランディングをすることで、ファンを獲得でき、価格競争に巻き込まれなくなるのです。
では、どうすれば自分をブランディングできるのでしょうか。この記事では、ブランド(ブランディング)とは何か?をおさえたうえで、ブランディングを成功させるために意識すべきポイントについて、ハンドメイド作家の目線で詳しく解説しています。ブランディングを考えてるハンドメイド作家さんは、ぜひご参考にしてください。
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売れるハンドメイド作品を生み出すマーケティングリサーチの手法
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ブランド(ブランディング)とは
「ブランド」とは、消費者が企業や商品・サービスに対して抱く共通のイメージのこと。これに対し「ブランディング」とは、商品やサービスを提供する側が、お客様に共通のブランドイメージを持ってもらうように方向づけをする販売戦略のことを言います。
ブランドとは
ブランドとは、消費者が企業や商品・サービスに対して抱く共通のイメージのこと。企業や商品・サービスに対するお客様の評価とも言えます。
たとえば、消費者に「スターバックスってどんなイメージ?」と聞けば、「都会的でおしゃれなコーヒーショップ」といった共通の答えが返ってくると思います。決して「安くて気軽に買えるコーヒーショップ」とは誰も答えないでしょう。このように、消費者が似たような企業や商品・サービスがある場合に、それらを区別するために抱いている共通のイメージのことをブランドと言います。
ブランディングとは
ブランディングとは、ブランドを構築するための取り組みのこと。具体的には、商品やサービスを提供する側が、お客様に共通のブランドイメージを持ってもらうように方向づけをする販売戦略をブランディングと言います。
ブランディングは、単に企業や商品に対しての認知を高めるためのものではありません。知ってもらうだけでは、他との違いまではわからず、差別化には至りません。それでは、似たような商品があった場合に値段で比較されたり、多少 値段が高くても、ブランド力のある方を選択されてしまいます。
ブランディングの目的は、企業や商品に対しての認知を高め、自社の商品と他とをあきらかに区別することにあります。つまり、競合他社との差別化を実現することが、ブランディングの目的であると言えます。
ブランディングの必要性
「ブランド」と聞くと、ルイ・ヴィトンやエルメスといった高級品を思い浮かべ、「個人で活動するハンドメイド作家に関係あるの?」と疑問に思うかもしれません。ですが、ブランドは高級品のためだけの概念ではありません。企業の規模や商品の値段にかかわらず、商品を提供するすべての事業者に通じる概念です。
たとえば、駄菓子の「うまい棒」は、発売から42年間も1本10円という分かりやすい価格を維持し続け、積極的なプロモーションを行わなくても、広く認知されるようになりました。根強い人気の理由は、「10円の駄菓子と言えば、うまい棒」とお客様が共通のイメージを持ち、他の駄菓子とあきらかに区別していたから。これも立派なブランディングの一例だと言えます。
ハンドメイドの世界も同じです。世の中には、同じジャンルのハンドメイド作家さんがたくさんいます。個人がつくったとは思えないほど、クオリティの高い作品も数多く存在します。その中で値段で勝負せずに、自分のハンドメイド作品を選び続けてもらうには、ブランドをつくり、あなたにしかない作品の価値(= 他の作家との違い)を高めていく必要があるのです。
ブランディングのメリット
ブランディングをすると、ファンを獲得でき、価格競争に巻き込まれなくなります。
ファンを獲得できる
ブランディングが成功すると、「作品の値段」ではなく、「ブランドの価値」に魅力を感じて愛用してくれるファンが増えます。
たとえば、Apple社の iPhone は、他のスマートフォンに比べても高価ですが、日本のスマートフォン市場において圧倒的なシェアを占めています。人気の理由は、iPhoneに絶対的な信頼を寄せ、「iPhone以外のスマートフォンは使いたくない」というファンが多く存在しているから。こういったファンにとっては、他社製品との多少の価格差は関係ありません。それよりも「iPhoneだから」というブランド価値の方が勝っています。
このように、お客様に「価格」を超えた「ブランド価値」に魅力を感じてもらい、愛用してくれるファンを獲得できるのがブランドの力であり、ブランディングをするメリットです。
価格競争に巻き込まれない
ブランディングによって、お客様に「価格」を超えた「ブランド価値」に魅力を感じてもらうと、価格競争に巻き込まれなくなります。先ほどのiPhoneの例のように、同じような商品があった場合に、少し高くても「このブランドが好き」「このブランドなら安心」という価値観がお客様に根付き、値段では比べようのない価値を提供できるからです。
ハンドメイドマーケットでは、いまだに「作品(ブランド価値)」ではなく「価格」で勝負している方が少なからずいます。自分が2,000円で販売しているハンドメイド作品とほとんど変わらないものを、材料費にも満たない500円で販売している、なんて経験をした方も多いのではないでしょうか。
たしかに、月に数百個販売することで利益が出るように計画しているなら、価格で勝負する手法も間違いではありません。ですが、価格による市場競争をどこまで続けられるかは、そのハンドメイド作家の体力次第。大きな組織なら続けられるかもしれませんが、1人で活動するハンドメイド作家には時間に限りがあります。低価格で勝負すると、早かれ遅かれ限界を迎えるでしょう。
ですので、もしあなたが「値段で勝負したくない」「作品に魅力を感じて買ってもらいたい」と思うのであれば、ブランドを構築し、あなたにしかない作品の価値を高めていきましょう。
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ハンドメイド作品の値段の決め方は?損しない適正価格の考え方
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ブランディングで意識すべきポイント
ブランディングで意識すべきポイントは、「コンセプト」と「ターゲット」をあらかじめ明確にしておくこと。なぜなら、ブランドイメージは受け手(お客様)によって形成されるため、コンセプトやターゲットが曖昧だと、イメージが間違って伝わったり、そもそも相手に認知してもらえない可能性があるからです。
自分のブランドに対して、お客様や市場に適切なイメージを持ち続けてもらうためにも、「誰に、どんなブランドイメージを伝えるのか」を明確にすることが大切なのです。
コンセプトを決める
ブランドを確立させるためには、まず「コンセプト」を考えることが大切。コンセプトとは、作品の全体を貫く、骨格となる考え方のことであり、「こんな作品をつくりたい(売りたい)」といった自分の「こだわり」です。コンセプトを明確にすることで、お客様に伝えたいブランドイメージもハッキリします。
コンセプトが曖昧だと、どこかで相手に伝えたいブランドイメージがブレてしまうため、ブランドとして成り立ちません。たとえば、ナチュラルなテイストのハンドメイド作品を販売していたのに、途中からポップなテイストに変わったら、お客様はその作家の路線がわからなくなりますよね。これは極端な例かもしれませんが、お客様に「○○(ブランド)といえばこんな作品」というイメージが根付かなかれば、ブランドを確立させることは不可能なのです。
だからこそ、「自分が何を好きなのか」「どんなものを作りたいのか」といった こだわり(=コンセプト)をハッキリさせ、作品の価値や伝えたいイメージをお客様に印象づけることが、ブランディングにおいて重要になります。一貫した考えのもとで商品展開をし、お客様に共通のブランドイメージを持ってもらうように方向づけをしましょう。
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ハンドメイド作品におけるコンセプトの重要性と決め方
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ターゲットを決める
コンセプトが決まったら、次に「ターゲット」を設定しましょう。ターゲットとは購入層のこと。つまり、「誰のためのブランドなのか」を考えることが、ターゲットの設定です。
どんなに素敵なコンセプトを考えても、ターゲットが曖昧だったり、設定を広げ過ぎたりすると、「誰のためのブランドなのか」 がお客様に伝わらず、その結果 誰も買ってくれない状態に陥ります。
たとえば、たくさん売れたいという理由で、「みんなのためのブランド」という漠然としたターゲットを設定したとします。すると、さまざまな購入層のニーズに応えるために商品づくりをしなければなりません。結果として、商品展開には一貫性がなくなり、世界観のブレた中途半端なブランドが出来上がってしまいます。
このように、「お客様」と一括りに言っても、年代や性別、趣味嗜好にはそれぞれ傾向があるので、購入層ごとにニーズも違ってきます。だからこそ、ターゲットとなるお客様を絞って、その人に向けて「あなたのためのブランドです」とわかりやすく伝えていく必要があるのです。
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ハンドメイド作品のターゲット(ペルソナ)の設定方法
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まとめ
世の中には、同じジャンルのハンドメイド作家さんがたくさんいます。その中で値段で勝負せずに、お客様に自分のハンドメイド作品を選び続けてもらうには、ブランドを構築して、あなたにしかない作品の価値(= 他の作家との違い)を高めていく必要があります。
ブランドを構築するには、「コンセプト」と「ターゲット」を明確にし、常に一貫したブランドイメージを発信し続けることが大切です。そして、ブランドが認識され、少し高くても「このブランドが好き」「このブランドなら安心」という値段では比べようのない価値観がお客様に根付けば、ブランディングの成功です。
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ハンドメイド作家のための後悔しないブランド名(ショップ名)の決め方
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