ミシンは下糸と上糸の2本を絡ませながら縫い進めます。
この記事では、ミシンの下糸の巻き方と、水平釜へのセットの方法を解説します。はじめてミシンを扱う方や、「久しぶりにミシンを扱うため下糸の巻き方を忘れてしまった」という方のご参考になれば幸いです。
この記事ではブラザー「PS202」のミシンを使って説明しています。下糸の巻き方やセットの方法はミシンの機種によって異なります。必ずお使いのミシンの説明書を読み、正しくセットしてください。
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下糸を巻くために必要な道具
ミシンの下糸を巻くために必要な道具は次の2つ。
糸こま
糸こまとは、ミシン糸を巻いてある糸巻きのことを指します。このミシン糸をボビンに巻いてから釜にセットすることで、下糸の準備が完了です。
ボビン
ボビンは下糸を巻き付ける道具。機種によってはそのミシン専用のボビンが必要になることがあります。サイズの違うボビンは故障の原因となるので、お使いのミシンをしっかり確認しておきましょう。
下糸の巻き方
家庭用ミシンの下糸の巻き方
まずは、ミシン糸をボビンに巻きます。手順は次の通り。
- 下糸巻き装置にボビンをセット
- 糸たて棒に糸こまをセット
- 糸案内に糸をかける
- 糸をボビンに巻き付ける
- 電源を入れて下糸巻きをスタート
- 回転が遅くなったら止めてボビンを抜く
下糸巻き装置にボビンをセット
ミシンの右上にある「下糸巻き装置」の軸にボビンをセットし、カチッと音がするまで右側に押します。
糸たて棒に糸こまをセット
糸たて棒が垂直タイプの場合は最後まで引き出し、糸こまを差し込みます。糸たて棒が水平タイプだと糸こま押さえを差し込み、糸が浮き上がらないようセットします。
糸案内に糸をかける
糸こまから糸を引き出し、ミシンの左上にある「糸案内」に糸をかけます。
糸をボビンに巻き付ける
糸の先を時計回りに5~6回巻き付けて、下糸巻き装置にボビンをセット。糸切りが付いていれば、それを使って糸を切ります。
電源を入れて下糸巻きをスタート
ミシンの速度調整レバー(スピードコントローラー)を「はやく」に設定します。「おそい」でも良いですが、「はやく」の方がすぐに終わります。
電源を入れて「スタート」ボタンを押し、下糸巻きを開始。フットコントローラーを装着している場合は、スタートボタンではなくフットコントローラーを踏み込みます。
回転が遅くなったら止めてボビンを抜く
下糸巻きが終わると、自動的に回転が遅くなります。糸を切って下糸巻き装置を左へ戻し、ボビンを抜きます。
下糸のセットの方法
家庭用ミシンの水平釜にボビンをセットする手順
次に、下糸を巻いたボビンをミシンの水平釜にセットします。手順は次の通り。
- 針板ふたをあけてボビンを釜にセット
- 溝に沿って糸を引っ掛ける
- 針板ふたを閉める
垂直釜の場合は工程が異なります。お使いのミシンの説明書を参照してください。
針板ふたをあけてボビンを釜にセット
ミシンの針の下にある「針板ふた」をあけて、下糸を巻いたボビンを釜にセットします。針板ふたはツマミを右に動かすと外れます。
溝に沿って糸を引っ掛ける
ボビンを左巻きにセットし、溝に沿って糸をかけ、釜のカッターで糸を切ります。このとき、右手でボビンを軽く押さえるとセットがしやすいです。正しくセットしないと糸調子不良の原因となります。
針板ふたを閉める
針板ふたを差し込み、上から押さえて閉めます。
以上で、ミシンへの下糸のセットが完了です。
まとめ
ミシンの下糸を巻くために必要な道具は「糸こま」と「ボビン」です。ボビンはミシンの機種にあったものを選びましょう。
下糸を巻く方法は、まず下糸巻き装置にボビンを、糸たて棒に糸こまをそれぞれセットします。次に、糸こまから出た糸を糸案内にかけ、ボビンに巻き付けます。さいごにミシンのスタートを押して下糸巻きをはじめます。
ボビンに糸を巻けたら、ミシンの針板ふたを開けて釜にボビンをセットして終了です。
はじめてだと戸惑いますが、2~3回繰り返せばすぐに覚えられると思います。下糸の巻き方やセットの方法はミシンの機種によって異なるので、必ずお使いのミシンの説明書を読み、正しくセットしましょう。
下糸が終わったら次は、上糸のセットです。
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ミシンに上糸をセットしてミシン針に糸を通す手順
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