メルカリShops(メルカリショップス)では、消費者が不利益を被らないため、また健全なプラットフォームを保つために、それらを侵害するような行為を禁止しています。
違反を確認したショップ運営者には、取引キャンセル・商品削除・利用制限などのいわゆる「ペナルティ」が課されます。
禁止行為については、メルカリShopsガイドの禁止行為一覧に記載されています。ただ、項目が多すぎて、すべて読む気になりませんよね。
参考リンク:禁止行為一覧 メルカリShopsガイド
そこでこの記事では、メルカリショップスで知らずにやってしまいがちな禁止行為を7つピックアップし、具体的に解説していきます。
ペナルティを受けないためにも、出品前にひととおり確認しておきましょう。
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禁止行為1:メルカリShops用アカウントを追加作成
すでにメルカリのアカウントを持っている人が、メルカリショップスで買い物や出品をするために、新しくメルカリアカウントを追加で作成する行為は禁止されています。
メルカリShops登録のために、新しくメルカリアカウントを追加で作成しないでください
ひとりで複数のアカウントを所持(登録)することは禁止されています出典:メルカリShopsガイド
メルカリのアカウントは、フリマアプリ「メルカリ」とネットショップ「メルカリショップス」の両方で使えます。「メルカリショップス用のアカウント」というのは存在しません。
ですので、すでにフリマアプリで「メルカリ」のアカウントを持っているなら、そのアカウントをメルカリショップスで使ってください。
「メルカリ用」と「メルカリショップス用」のアカウントを2つ作成すると、1人で複数のアカウントを所持(登録)することとなり、これはメルカリアカウントの不正利用とみなされます。不正利用とみなされた場合、取引キャンセル・商品削除・利用制限などの措置を取る場合があるので注意してください。
禁止行為2:他ブランドのロゴなどが表示された梱包材で発送
メルカリショップスで商品を発送するとき、他社のブランド名やロゴなどが記載された梱包材を使用することは禁止されています。
他通販サイトの商標、ロゴ等が表示された箱などをメルカリShops商品の発送に使用すること
出典:メルカリShopsガイド
通販サイトや店舗で購入したときにもらえる紙袋や宅配袋を保管して置き、それを自分がメルカリで発送するときに再利用していた方は多いかと思います。
ただ、メルカリショップスは、あくまで「お店」として商品を発送するので、他社のロゴなどが記載された梱包材は使用できません。使用してしまうと、他通販サイトや他社の商標、ロゴ等の利用とみなされ、ペナルティが課される可能性があります。
無地の梱包材なら使用可能です。これは100均などで手に入るので、事前に用意しておくと良いでしょう。
また、コンビニで手に入るメルカリオリジナルの梱包材も使えます。お近くのコンビニで入手しておきましょう。
関連記事:セブン・ファミマ・ローソンで買える「メルカリ」梱包材の種類と値段は?
禁止行為3:ハンドメイド作品の商品説明に#他ブランドを記載
メルカリショップスに限らず、ハンドメイド作品を出品するならオリジナルでなければなりません。既存の製品をマネすると著作権などを侵害する恐れがあります。
関連記事:こんな作品は違法!ハンドメイド販売で知っておきたい著作権について
これは周知のことだとは思いますが、出品の際は、商品説明の記載にも気を付けなければなりません。過去に、フリマアプリ「メルカリ」で、商品説明欄に「#他ブランド名」を記載して販売した女性が、商標権侵害として訴えられたケースがあります。
関連記事:ハンドメイド品にブランド名のハッシュタグは違法【判例あり】
ハッシュタグをうまく活用することで、閲覧数が伸びることがあります。ただ、関係のないブランド名を悪用するのはNG。目先の利益にとらわれ、権利侵害となる行為をしてしまうと、ペナルティを課されるどころか裁判になることもあります。気を付けましょう。
禁止行為4:中古品を許可なく販売
メルカリショップスで中古品を販売するには、「古物商許可」を取得する必要があります。メルカリでは許可なく販売できましたが、メルカリショップスで販売する場合、「古物商」に該当する可能性があるため、事前に許可を取らなくてはならないのです。
メルカリShopsでは中古品(古物)を販売することができます。ただし、古物を販売する場合は、法令上、古物商許可を取得する必要があります。
出典:メルカリShopsガイド
メルカリショップスでは、自宅の不用品を売れません。不用品を売るのはメルカリであって、メルカリショップスで売ていいのは、仕入れた古着、古本、中古CD・DVD・レコード、中古自動車、骨董・古美術品などの古物です。そして、これらの古物を売る場合は、古物商許可を取得する必要があるのです。
禁止行為5:短時間で同じ商品を大量に販売
メルカリショップスでは、在庫管理ができます。同じ商品で在庫がある場合は、登録(作成する商品ページ)は1つにし、在庫の数を追加していきます。
メルカリでは在庫管理ができなかったため、同じ商品でも、商品数に応じて商品ページを新規作成しなければなりませんでした。ただ、メルカリショップスで同じ商品を複数出品すると、禁止行為とみなされる可能性があります。
たとえば、在庫が10あるハンドメイド作品を、1ページにして在庫を10にするのではなく、ページを10に分けて登録するのはNG。
商品ページをたくさん作成すれば、販売タイムラインを自分の商品で独占できます。結果的に、ショップ全体の閲覧数が伸びる可能性があります。そうとは知らずに、意図せず、同じ商品を複数出品している人もいるかもしれません。
けれど、これはメルカリショップスで禁止している「迷惑行為」に該当するので注意しましょう。
参考リンク:迷惑行為(メルカリShopsガイド)
禁止行為6:運営者情報の住所や氏名を偽って出品
メルカリショップスの運営者には、「特定商取引法」が適用されます。
特定商取引法とは、事業者による違法・悪質な勧誘行為などを防止し、消費者の利益を守ることを目的として制定された法律。この法律では、「事業者の氏名、住所、電話番号」「販売価格、代金の支払い時期、送料、納期」「返品に関する規定」などをショップに明記する必要があると定められています。
自宅でメルカリショップスを運営する個人なら、氏名や自宅の住所を正確に記載しなければなりません。氏名や住所を偽って記載すると、特定商取引法違反となり、これはメルカリショップスでも禁止されています。
メルカリShopsでは「特定商取引法に違反する行為」を禁止しています。
具体例:特商法上表示義務のある事項に虚偽の記載があること(販売者の住所、名称を偽って記載するなど)出典:メルカリShopsガイド
運営者情報は正確に記載しましょう。運営者情報の開示に同意できない人は、メルカリショップスには出店できません。
関連記事:メルカリショップスは運営者の住所が誰でも見れる。非公開にできる?
禁止行為7:「ノークレーム・ノーリターン」の記載
メルカリショップスに出店するとき、ショップ詳細情報を入力します。この項目も、特定商取引法に基づき開示されます。
ショップ詳細情報では、「返品についての特約」を記載できます。ここに、「ノークレーム・ノーリターン(いかなる場合でも返品を受け付けない)」といった記載はできません。商品に問題があっても返品に応じないという記載は、メルカリShops禁止行為「消費者の保護に欠ける行為」に違反します。
メルカリShopsでは「消費者の保護に欠ける行為」を禁止しています。
「消費者の保護に欠ける行為」とは、以下に該当するものを指します。
商品に問題があっても返品に応じないという記載をすること出典:メルカリShopsガイド
商品に欠陥があった場合や、発送した商品に誤りがある場合は、ショップが誠意をもって返品対応を行いましょう。
まとめ
メルカリショップスでやりがちな禁止行為を7つご紹介しました。
- メルカリShops用アカウントを追加作成
- 他ブランドのロゴなどが表示された梱包材で発送
- ハンドメイド作品の商品説明に#他ブランドを記載
- 中古品を許可なく販売
- 短時間で同じ商品を大量に販売
- 運営者情報の住所や氏名を偽って出品
- 「ノークレーム・ノーリターン」の記載
メルカリショップスで出品するなら、ショップとしての責任を持つ必要があります。気軽に不用品を売買できる「メルカリ」とは異なります。
ご紹介した禁止行為に該当することのないよう、責任をもって販売しましょう。
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