minneやCreemaといったハンドメイドマーケットに出品する際、作品名(タイトル)を決めなければなりません。
作品名は、お客様がハンドメイドマーケットで作品を探すときの重要な手がかりとなります。作品名ひとつで、閲覧数が爆発的に伸びることも、逆に他の作品に埋もれてしまい、まったく見られなくなることもあるのです。
では、ハンドメイド作家はどのようにして作品名を決めるべきなのでしょうか?この記事で詳しく解説します。
※すぐにでも作品名の決め方を知りたい!という方は「3ステップで完成!作品名の決め方」へ進んでください。
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なぜ、作品名にこだわるべき?
ハンドメイドマーケットに出品するとき、作品名決めはかなり重要度の高い施策となります。
作品写真が重要なのはご存じの方も多いかと思いますが、いくら写真にこだわっても、タイトルがおろそかだとまったく売れません。
作品名が重要である理由は以下の3つあります。
理由1:検索結果に影響するため
ハンドメイドマーケットには検索機能があり、作品名や作家名、キーワードでカンタンに検索できるようになっています。
この検索機能は「どんな作品なのか」を作品名から判断し、関連の高いものを検索結果に表示しています。そのため、作品名を間違えて付けてしまうと、狙っているキーワードで表示されなくなります。
minneやCreemaといったハンドメイドマーケットには膨大な数の作品が出品されているので、それらに埋もれないためにも検索を意識した作品名を付ける必要があるのです。
理由2:クリック率に影響するため
ハンドメイドマーケットの検索機能を使って作品を探してみると、同じような作品が多数出品されています。
そして上写真のように「写真」「作品名」「値段」しか表示されていないので、写真と作品名が興味を持ってもらえるかの判断基準になるのです。
例として「ピアス シンプル」と検索した人が、以下2つの作品名を見てどちらを選ぶと思いますか?
- ピアス シンプル かわいい 大人 揺れる 小さい パール 送料無料
- 【送料無料】小さいパールのシンプルピアス
あえて極端な例にしています。
「1」は検索を意識してキーワードをつめ込んでいます。実際に検索してみると、こういったキーワードを羅列しただけの作品名は多いですが、魅力的ではありませんよね。「2」の方がクリック率は高いはず。
「クリックされやすい」=「アクセスが増える」となるので、きちんとした作品名をつけましょう。
理由3:売上に直結するから
ハンドメイドマーケットで売るためには、とにかくお客様に見てもらう必要があります。どれだけ作品が良くても、見つけてもらわなければ売れません。
クリックが増え、アクセス数(閲覧数)が増えると、それだけ買ってもらえる可能性が高くなります。つまり、売れるチャンスが増えるということです。
作品名は検索とクリック率を意識して付けましょう。
【NG例】こんな作品名はダメ!
ハンドメイドマーケットでよく見かける、ありがちなNG例をご紹介。
汎用性の低い言葉を使う
同じ意味でも、多くの人が使わない(汎用性の低い)言葉を選んでしまうと、検索結果に表示されないことがあります。
たとえば、「耳飾り」「首飾り」は汎用が低い言葉。今は「ピアス」「イヤリング」「ネックレス」などのキーワードで検索する人が多いですよね。
なるべく多くの人に伝わる言葉を選びましょう。
不要な情報が多い
作品名の情報とは関係のない言葉で埋め尽くされると、何の作品なのかが伝わらないどころか、検索結果に表示されません。
たとえば、
<<再再再再再再販売>>いいね×388!大人気の星のピアス★★
なんかはNG。
「再販」というキーワードは、売れていることがよく分かり、検索結果でも目立ちます。ですが、作品名に含めるべき大切な情報は他にもあるはず。
不要な情報はできるだけ省き、必要な情報を入れましょう。
○○風
ハンドメイドマーケットやフリマアプリでよく見かけますが、
- マリメッコ風
- ディズニー柄
- リバティ柄
- 「リサ・ラーソン」モチーフ
などの作品名はNG。
ハンドメイドマーケットminneのよくある質問にある通り、権利の侵害となる可能性があります。
販売・展示することができない作品はありますか?
(中略)
例2)【◎◎風~】
権利侵害の恐れのある文言(ブランド名やキャラクター名)などを作品名や、作品説明に記載することは、禁止しております。権利を侵害するような模造作品も禁止しております。
権利侵害の恐れのある作品をつくることはもちろん、作品名にブランド名を入れることもやめましょう。
なお、著作権については『こんな作品は違法!ハンドメイド販売で知っておきたい著作権について』で解説していますので、ぜひそちらもご参考にしてください。
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作品名決めで知っておくべき基礎知識3つ
作品名の決め方には、以下3つのルールがあります。
具体的な決め方を知る前に、基礎となるルールを身に付けましょう。
検索キーワードを含める
ハンドメイドマーケットに出品する際は、必ず検索を意識して作品名をつけてください。
ハンドメイドマーケットは、作品名に含まれているキーワードをもとに、関連性の高い作品を検索結果に表示させています。そのため、作品名にキーワードを含めると、ハンドメイドマーケット内の検索結果に上位表示(検索結果の上の方に表示)されやすくなります。
キーワードを含めると、サイト内にとどまらず、検索エンジンでも上位表示されやすくなります。
ハンドメイドマーケットによってキーワードの範囲が異なるため、出品したいサイトで実際にキーワード検索をかけて試してみましょう。
適切な長さにする
作品名の長さ(文字数)も重要。なぜ文字数を調整すべきかというと、検索結果に表示される作品名には限界があるから。
たとえば、ハンドメイドマーケットminneでは作品名を100文字まで入力できますが、検索結果では12〜15文字以上は「...」と省略して表示されてしまいます(表示可能な文字数は閲覧環境やサイトによって異なります)。
特に最近はスマホやアプリで閲覧するお客様が多く、この場合は12文字までの表示が限界となり、それ以降は省略されます。
作品名が長いからと言って検索結果に影響が出るわけではありませんが、基本的には15~20文字前後が無難であると覚えておきましょう。
魅力ある作品名にする
当たり前ですが、お客様は探している作品を買いたいと思っています。それと同時に、「作品との出会い」も求めています。
「なんとなくこんな感じの作品が欲しい」とおおよそ決まってはいるものの、実際にどんな作品を買うかまでは決まっていません。購入の決め手となるのは、「私が探していたのはコレだ!」という直感です。
この直感は、作品の写真が大きな割合を占めますが、作品名のネーミングセンスも含まれます。
たとえば、「ブルームーンストーン 小さめ リング」と検索したとき、以下2つの作品名からどちらを選ぶでしょうか。
- 小 ブルームーン ストーン リング
- 雨粒のようなブルームーンストーンのゴールドリング
おそらく「2」のほうが魅力を感じ、クリックも多いかと思います。
「1」にあるように、作品名にはキーワードを入れるべきですが、検索を意識しすぎてキーワードを並べただけでは魅力が感じられません。
検索を意識するだけではなく、作品の魅力やブランドの世界観を表現するような作品名を心がけましょう。
3ステップで完成!作品名の決め方
それでは、本題となる「ハンドメイド作品の作品名の決め方」を3ステップでご紹介していきます。
はじめのうちはこれを基本とすれば、迷うことなく作品名が決まります。
ステップ1:作品名の構成要素を理解しよう
ハンドメイド作品の作品名の構成要素は以下のように分解できます。
- カテゴリー・用途:ピアス、ネックレス、ブレスレット、トートバッグ、ポーチ、ベビー服、おもちゃ…など
- 素材:コットン、リネン、ウール、チタン、真鍮、シルバー…など
- イメージ:大人、かわいい、シンプル、シック、アンティーク…など
- 特徴・魅力:オーガニック、天然素材、金属アレルギー対応、小ぶり、大ぶり、揺れる…など
- 色:赤、レッド、真紅、ボルドー、夕焼け…など
- モチーフ:リンゴ、アップル、果物、フルーツ…など
前述した通り、作品名には適切な長さ(文字数)があるので、すべて入れるのは現実的に厳しいかと思います。
ですので、以下のように重要そうな要素を組み合わせて作品名にしていきましょう。
大人かわいい揺れるピアス【金属アレルギー対応】
上記は、イメージ+魅力+カテゴリー+特徴で構成しています。
ステップ2:「カテゴリー」を軸に作品名を考えよう
作品名で必ず入れるべき要素が「カテゴリー」。お客様がハンドメイドマーケットで作品を探すとき、素材や色よりもカテゴリーで検索することが多いからです。
カテゴリーは具体名を選びましょう。たとえば、「アクセサリー」よりも「ピアス」の方が、「ベビー服」よりも「ロンパース」の方が検索で見つけてもらいやすくなります。
このカテゴリー名を軸に、前述した他の要素を足して考えていきます。
カテゴリー名はハンドメイドマーケットの検索機能に一覧表示されているので、それをヒントにしてみると良いでしょう。
ステップ3:他要素を足してブラッシュアップしよう
作品名の構成要素をただ足しただけでは、ほかの作家さんの作品と同じような作品名になってしまい、クリックされません。そこで、クリック率を上げるために他の要素を追加してみましょう。
ここでは、作品名によく使われる他要素を3パターンでご紹介します。
ハンドメイド作品や販売時期によって合う合わないがあります。相性が良さそうなものを選んでください。
1.季節性を足すパターン
- 春の新色追加
- 母の日に、父の日に
- 卒業式、入学式、結婚式
そのシーズンにあわせた作品を販売する場合につかえる作品名です。季節性のある作品は、シーズンを逃すとまったく売れなくなるので、作品名にキーワードを組み込んで目立たせましょう。
2.お得感を足すパターン
- 送料無料
- 早割り価格
- 名入れ無料
送料無料や割引、無料サービスは魅力的。タイトルのはじめの方に含めておく(例:送料無料 大人かわいい揺れるピアス)と、検索結果に必ず表示されるため目を引きます。
3.人気を足すパターン
- 大人気
- 再販
- 人気No.1
- 特集掲載
「売れています」「注目されています」というアピールは、作品の信用性を高められます。誰だって、売れていない作品より、売れてる作品の方が欲しいですよね。
もし、本当に売れていたり、雑誌やサイトに掲載された実績があるのなら作品名に含めましょう。
まとめ
ご紹介した「ハンドメイド作品の作品名の決め方」を実践すれば、検索でヒットし、クリックされる作品名がつくれるようになります。
さいごにもう一度、ご紹介した内容のおさらいです。
作品名決めで知っておくべき基礎知識3つ
作品名の決め方3ステップ
はじめのうちは迷うかと思いますが、繰り返すことで徐々に慣れていきます。ぜひ、実践してみてくださいね。
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