ハンドメイド作品をインターネットで販売するなら、商品説明の「可読性(読みやすさ)」にも気を配りましょう。
どんなに素敵な文章を書いても、それが読みにくいレイアウトになっていればお客様が読む気にはなれません。最近はスマホで作品を閲覧するお客様が多いため、小さい画面でも商品説明をすらすら読めるような工夫が求められます。
この記事では、商品説明を読みやすくする 5 つのポイントをご紹介しています。
商品説明を読みやすくするためには、特別な文章スキルは必要ありません。この記事の内容を意識しながら書けば良いだけ。基本的な文章が書ければ、誰でもすぐに実践できます。ぜひ、あなたの商品説明を読みやすくするためのご参考にしてください。
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ハンドメイド作品の商品説明の例10文【コピペOKのひな形】
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1. 見出しを付ける
商品説明で必ず入れたいのが「見出し」。見出しとは、文章の前に示す簡単な言葉のこと。文章のまとまりに対して、およそ何が書かれているのかが分かりやすくなります。
次の商品説明を読んでみてください。見出しが設けられていないため、ぱっと見だと読みにくいと感じるでしょう。
クラシックでエレガント。シンプルで上品なリングです。
素材には高品質な「真鍮」を使用。
サイズは3 号~ 17 号(1 号刻み)です。
発送には5〜7 日 程度かかります。
指輪を外したら布などで軽く拭き、湿気の少ない場所に保管してください。
上記の商品説明に次のような見出しを付けてあげると、お客様は見出しに沿って読むことができるため、格段に読みやすくなります。
クラシックでエレガント。シンプルで上品なリングです。
● 素材
高品質な「真鍮」を使用
● サイズ
3 号~ 17 号(1 号刻み)
● 発送
5〜7 日 程度
● お手入れの仕方
指輪を外したら布などで軽く拭いてください。
このように、商品説明が全体的に長くなってしまっても、見出しを付けることで自分の知りたい情報がどこに書かれているのか分かりやすくなります。サイズやカラー、素材、発送方法などの説明文の前に、見出しを付けましょう。
見出しを付けるときは、見出しとなる文字に対して装飾したり、記号をつかって目立たせます。ネットショップで HTML や CSS が編集できる場合、「見出しタグ(H2 , H3 など)」や「太字」をつかって文字を目立たせましょう。ハンドメイドマーケットだと派手な文字装飾ができませんが、「● 」「 ◆ 」といった記号を使えば目立たせることができます。
文字を目立たせることで、それが単なる「文章」ではなく「見出し」であると識別できます。ただし、文字を目立たせてもそのデザインに一貫性がないと、どれが見出しなのか見分けがつきにくくなります。見出し毎に同じデザイン特徴を繰り返し、一貫性を持たせるようにしましょう。
2. 一文の文字数を短くする
商品説明を書くときは、1つ1つの文(文頭から句点「。」まで)が長くなり過ぎないように注意。一文の目安は 60 文字程度。それ以上の長さになると、サッと読んでも理解しにくくなります。
たとえば、次のような商品説明は一文が長すぎます。
こちらのピアスは豪華なデザインですが、見た目によらず軽量で、着けていても痛くなりにくいので、長時間つけていてもストレスフリーということもあり、痛くならないピアスを探している女性から大変人気の作品となっています。
このように、日本語は「~が」「~ので」などの助詞をつかえば、いくらでも一文を長くできてしまいます。長くなると読みにくく、理解しにくくなります。短く区切れないか、他の言い回しができないかを検討してみましょう。
先ほどの商品説明であれば、次のように文章を区切って一文を短くできます。
豪華なデザインのピアスです。見た目によらず軽量で、着けていても痛くなりにくいのがポイント。長時間つけていてもストレスフリーです。痛くならないピアスを探している女性に大変人気のある作品です。
一文を短くしたことで読みやすくなったと思います。
3. 文章の意味ごとに段落をつくる
ダラダラと続く文章はとても読みにくいもの。商品説明を書くときは必ず段落をつくり、読みやすくしましょう。段落とは、文章を見やすくまとめた文の塊のこと。内容などで文章を区切ります。
たとえば、次のような商品説明は文字がびっしり書いてあるため、読む気にはなりませんよね。
美しく輝くホワイトパールを使用した、エレガントなハンドメイドピアスです。パールは上品で優雅な雰囲気を演出してくれます。ピアス本体は、細かなリングを組み合わせた緻密なデザイン。一つ一つ手作りで作られたため、他にはないディテールを楽しめます。シンプルながらも存在感のあるデザインは、幅広いファッションスタイルに合わせやすく、きっとお気に入りのアクセサリーになることでしょう。お友達へのプレゼントや、大切な人への贈り物にいかがでしょうか?
次のように適度な段落をつくるとぱっと見でも見やすく、読みやすくなります。
美しく輝くホワイトパールを使用した、エレガントなハンドメイドピアスです。
パールは上品で優雅な雰囲気を演出してくれます。ピアス本体は、細かなリングを組み合わせた緻密なデザイン。一つ一つ手作りで作られたため、他にはないディテールを楽しめます。
シンプルながらも存在感のあるデザインは、幅広いファッションスタイルに合わせやすく、きっとお気に入りのアクセサリーになることでしょう。お友達へのプレゼントや、大切な人への贈り物にいかがでしょうか?
段落は、1~3 つの文章(文頭から句点「。」までが 1 つの文章)で構成し、1 段落の全体の文字数を 100 文字くらいにすると読みやすくなります。
段落と段落の間隔は、文章と文章の行間よりも広げます。こうすることで、段落がひとつの塊であることがしっかり認識できます。ハンドメイドマーケットの商品説明欄では 1 行ずつの改行しかできないことがあるので、この場合は改行を連続させれば行間を広げられます。
4. 箇条書き(リスト)を活用する
商品説明で 3 つ以上の事柄を伝えるときは、箇条書き(リスト)を活用しましょう。箇条書きとは、情報を文章としてまとめず、ひとつひとつの項目として列挙する書き方です。箇条書きにすることで、不必要な単語や助詞が省かれ、要点がスッと入っていきます。
たとえば、サイズやカラー展開などがあり、お客様が選択できる場合は、箇条書きにして伝えます。次のように文章にしてしまうと分かりにくくなります。
ラインストーンは、クリスタル(A)、レッド(B)、エメラルド(C)からお好みのカラーをお選び下さい。ご注文の際、備考欄にご記入下さい。
この説明文を箇条書きに書き換えてみます。
ラインストーンは、以下からお好みのカラーをお選び下さい。
A:クリスタル
B:レッド
C:エメラルド
ご注文の際、備考欄にご記入下さい。
箇条書きを使う前と比べて「カラーの選択肢は何があるのか?」がわかりやすくなったのではないでしょうか。わかりやすくなれば、お客様の注文ミスが減ります。
伝えたいことが「3つ以上」ある場合は、積極的に箇条書きにしましょう。
5. 専門用語や業界用語を避ける
ハンドメイド作品をつくっていると、さまざまな商品知識が身に付きます。はじめは意味のわからなかった専門用語や業界用語にも慣れているでしょう。商品説明を書くときも、その知識が前提となって作品の説明をしようとします。
ところが、お客様はその商品知識を持っていません。難しい専門用語や業界用語をそのまま書いてしまうと、素人であるお客さんには伝わらないのです。
たとえば、「こちらはフィリグリー技法を用いてお作りしました」とだけ書かれていても、「フィリグリー技法」は一般には浸透していませんから、ほとんどのお客様は「フィリグリー技法って?」「何が優れているの?」と疑問を持ちます。
この場合、次のような補足説明が必要です。
フィリグリーとは、金や銀を糸のように細くして、繊細な手作業によって巻いたり編んだりし、溶接して模様をつくる金細工の技法の一つ。存在感と華やかさが魅力です。
専門用語の解説を記載することにより、どのように作られているか、どんな魅力があるのかが伝わるようになりました。
作り手は、自分が思っている以上に、使い慣れている言葉が「専門用語」「業界用語」だと気付かないもの。お客様の目線になって、難しい言葉がつかわれていないか、その補足説明がされてあるかどうかをチェックしましょう。
まとめ
商品説明を書くときは、次のような点を意識するとお客様にとって読みやすい文章になります。
ハンドメイドマーケットでは、文字の派手な装飾ができないことがあります。ただ、限られた制約の中でも、工夫次第でいくらでも読みやすさを改善できます。上記を参考に、どうすれば読みやすくなるかを自分なりに研究してみてください。
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購買意欲を刺激するハンドメイド作品の商品説明の書き方【例文あり】
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