「minne」や「Creema」などのハンドメイド販売サイトで作品を出品している作家さんを見てみると、注意書きに「ノークレーム・ノーリターンでお願いします」と記載されているのをよく見かけます。
万能な注意書きに思えますが、「ノークレーム・ノーリターンでお願いします」の記載はしても良いのか?解説します。
「ノークレーム・ノーリターン」とは?
「ノークレーム・ノーリターン」とは、「購入後の苦情や返品は一切、受け付けません」という、販売者側の要望です。
クレームは苦情のことで、リターンは返品を指します。つまり、ノークレームノーリターンは、「購入後のサポートはしないよ」と意思表示をしているわけです。どんな人が買うのか分からないネット販売では、自己防衛の1つと言える記載だと考えられます。
「ノークレーム・ノーリターン」の記載はNG?
初心者からベテランまでがよく使う「ノークレーム・ノーリターンでお願いします」という注意書きですが、この記載はNGです。
記載NGの理由は、
- 購入希望者が不快に思う
- 利用規約違反
の2つ。
購入希望者が不快に思う
「ノークレーム ノーリターンでお願いします」の記載は、見る人に不快感を与えます。
販売しておいて、「購入後の苦情や返品は一切、受け付けません」というスタンスを主張すると、「この作家、冷たい人だな」とお客様に思われます。
実際、あなたがこの注意書きを見て、どう思うでしょう?お客様を「突き放している」感じがありますよね。
利用規約違反
「ノークレーム・ノーリターン」の注意書きはモラル的にも問題がありますが、そもそも利用規約違反となっています。
実際、minneでは次のように注意喚起しています。
「ノークレーム・ノーリターン」のような記述はお問い合わせや返品を受け付けない意思表示となるため記述できません。
例えば、作品に個体差があることを示したい場合には、「ノークレーム・ノーリターン」ではなく「ハンドメイド作品ならではの個体差があることを事前にご理解いただいたうえで購入をお願いしたい」という内容の記述にするなど、ご検討ください。
※太字は筆者による強調。
注意書きの例文でご紹介したように、きちんとした内容の記述を心がけましょう。
ちなみに、minneでは「定形外郵便は補償がありません」という注意書きも禁止しています(利用規約第18条・第20条)。定形外郵便だけでは不安な方は、補償のある「ネコポス」なども選択肢に入れておきましょう。
まとめ
ハンドメイド作品の販売において、「ノークレーム・ノーリターン」の記載はできません。販売しておいて責任を追わないというスタンスはモラル的に問題がありますし、販売サイト側で禁止されています。
もし、「ノークレーム・ノーリターンでお願いします」と記載していたら、すぐに書き直しましょう。
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【例文付き】ハンドメイド作品の注意書きの書き方
ハンドメイド作品を販売するときに記載する「注意書き」の書き方と例文(テンプレート)をいくつかご紹介します。私が実際にminneでアクセサリーを販売していた時に記載していた「購入時の注意点」をサンプルとしてご紹介していますので、ぜひご参考に。
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この記事を書いた人
ハンドメイド作家 みき